「横浜のアオヤギ行政書士事務所」がストーカーにつき、解説いたします。 ご相談やご質問は下記のフォームに記載のうえ、メールにて送信下さい。 なお、返信希望のご相談には、貴メールアドレスの記載をお忘れなく。
東京都三鷹市で2013年10月、元交際相手の高校3年の女子生徒(当時18歳)を殺害したとして殺人罪などに問われた無職、池永チャールストーマス被告(22)の裁判員裁判で、東京地裁立川支部は8月1日、起訴された罪の有期懲役の上限となる懲役22年(求刑・無期懲役)を言い渡しました。 林正彦裁判長は「強固な殺意に基づく高い計画性が認められ、動機はあまりに身勝手で同情の余地はごく乏しい、また、被告の母親らによるネグレクトや虐待が動機に一定程度影響したとした上で反省を深めているとは認められず、謝罪の言葉すらない」と指摘しましたが、残念ながら、無期懲役や死刑の言い渡しはありませんでした。 日本の裁判では、人ひとり殺したぐらいでは、死刑になることは、まず、ありません。
近年、頻繁に新聞やテレビでストーカー事件を知ることが増えてきました。 これを防止、減少させる断固とした対策を、国は、早急に策定しなければなりません。 たとえば、刑罰を非常に重くする、過剰防衛を正当防衛として認める。 現行の効果の薄いアラームの貸出しではなく、スタッドガンなどの有効強力護衛用器具を被害者に貸出す。 公安委員会が禁止命令を出したストーカーには、取外しができないGPSを体に装着させて常に居場所を確認できるようにする。 皆さんはどうすれば、良いとお考えでしょうか?
しかし、いつもながら、家庭環境だとか、なんやかんやと適当な言い訳を作り、加害者(犯罪者)の人権を主張して、減刑や心身薄弱などを理由に犯罪責任から逃避する傾向が強くあります。 何をバカなことを「被害者の人権」が一番ですよネ。
ストーキング(ストーカー行為)とは、特定の人につきまとう行為を言います。 そして、ストーカーとは、つきまといをする人のことを指しています。
日本では、かつて、ストーカー行為はエスカレートすると名誉棄損罪や脅迫罪で取り締まれる事例もありますが、そこまでエスカレートする前段階では拘留や科料しか罰が規定されていない軽犯罪法違反くらいでしか取り締まりができない事例があり、それでは不十分として、桶川ストーカー殺人事件を機に議員立法で、ストーカー規制法が2000年(平成12年)に制定されました。 また地方公共団体でもストーカー行為を刑事罰に規定した迷惑防止条例が制定され他公共団体もでてきました。 また、ストーカー規制法以外につきまとい行為を規制する法律としては、配偶者暴力防止法、児童虐待防止法、暴力団対策法があります。
ストーカー規制法⇒全文
ストーカー規制法とは、ストーカーを規制する法律です。 規制対象となる行為を、公権力介入の限定の観点から、恋愛感情に関するものに限定されます。
ストーカー行為は親告罪で、罰則は非常に軽くて、たったの6か月以下の懲役、または50万円以下の罰金です。 また、警察は警告書による警告ができ、この警告に従わない場合、すぐに刑罰の適用はありません。 ただ、都道府県公安委員会が禁止命令を出すことができます。 禁止命令に従わない場合にでも、たった1年以下の懲役または100万円の以下の罰金です。 また、告訴する以外に、被害者の申し出により警察が弁護士の紹介や防犯アラームの貸し出しなど、国家公安委員会規則に基づく援助を定め、女性だけでなく、男性も保護対象です。
2012年11月に発生した逗子ストーカー殺人事件を受けて、2013年6月26日に平成12年の本法成立以来初の改正案が衆議院で可決、成立しました。 主な改正点は、
1.執拗なメールを付きまとい行為に追加
2.被害者の住所地だけでなく、加害者の住所地などの警察も警告や禁止命令を出せ
るようにする
3.警察が警告を出したら被害者に知らせ、警告しない場合は理由を書面で通知する
など。
規制対象
つきまとい行為 「つきまとい等」を以下のように定義します(2条1項各号)。
①住居、勤務先、学校その他通常所在場所でのつきまとい・待ち伏せ・進路立ち
ふさがり・見張り・押しかけ
②監視している旨の告知行為(行動調査など)
その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に
置くこと。 例えば、「今日はAさんと一緒に銀座で食事をしていましたね」
と、口頭・電話や電子メール等で連絡することや、自転車の前カゴにメモを置い
ておくなどすることをいいます。
③面会・交際・その他義務のないことを行うことの要求
例えば、拒否しているにもかかわらず、面会や交際、復縁又は贈り物を受け取る
よう要求することがこれにあたります。
④著しく粗野な言動・著しく乱暴な言動
例えば、大声で「バカヤロー」と粗野な言葉を浴びせることや、家の前でクラク
ションを鳴らすことなどはこれにあたります。
⑤無言電話、連続した電話・FAX(ファックス)・メール
電話をかけて何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をか
け、 ファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールを送信すること。
例えば、無言電話をかけることや、拒否しているにもかかわらず、短時間に何度
も電話をかけたりFAXを送り付ける、電子メールを送信してくることがこれにあ
たります。
⑥汚物・動物の死体等の送付等
汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付
し、又はその知り得る状態に置くこと。 例えば、汚物や動物の死体など、不愉
快や嫌悪感を与えるものを自宅や職場に送り付けることがこれにあたります。
⑦名誉を害する事項の告知等
その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。 例えば、中
傷したり名誉を傷つけるような内容を告げたり文書などを届けることがこれにあ
たります。
⑧性的羞恥心を侵害する事項の告知等
その性的しゅう恥心を害する事項を告げ若しくはその知り得る状態に置き、又は
その性的しゅう恥心を害する文書、図画その他の物を送付し若しくはその知り得
る状態に置くこと。 例えば、わいせつな写真などを、自宅に送り付けたり、電
話や手紙で卑劣な言葉を告げて辱めようとすることなどがこれにあたります。
ただし、本法律の規制対象となる「つきまとい等」とは、目的を、「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する」ことにおく行為であって、また、その行為の相手方は、「当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者」であることも要する(2条1項柱書)。
また、上記1 - 4については、「身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われる場合に限る」(2条2項)。
ストーカーの心理 いろいろ
精神病系
精神病によって抱く恋愛妄想、関係妄想によってストーキングを行う。 現実には自分と無関係の、スターに付き纏うようなタイプが多いです。 近年、警察庁の統計によれば、ストーカーに占める精神障害者の割合は、0.5%で少数です。
パラノイド系
妄想によりストーキングを行うが、妄想の部分以外は正常で、話すことは論理的で、行動は緻密であることが多いです。 現実の恋愛関係の挫折による付き纏い行為もありますが、現実には自身と無関係の相手に付き纏うタイプが多いです。
ボーダーライン系(境界人格障害)
性格は外交的・社交的で、孤独を避けるための気違いじみた努力が特徴で、病気ではなく、人格の成熟が未熟で、自己中心的で、他人・相手の立場になってみてものを考えることが出来ないタイプで、このタイプの人は精神医学の専門家でない人が想像するよりも世の中に多いといいます。人間関係は濃く、相手を支配しようとするところに特徴があります。
ナルシスト系(自己愛性人格障害)
自信・自負心が強く、拒絶した相手にストーキングするものが多く、行動的な分類からは「挫折愛タイプ」に属するものが多いです。 現実の人間関係は深いです。
サイコパス系(反社会的人格障害)
被愛妄想を持つ(相手が自分を好きであると信じる)のではなく、自分の感情・欲望を相手の感情と無関係に一方的に押し付けるタイプで、性欲を満たすための道具として相手を支配するものが多いです。 「凶悪・冷血な犯罪者」「典型的な犯罪者」というイメージが特徴で、人間関係は強引で、相手に取り憑く能力を持っていることが特徴であるといいます。
ストーカー被害の相談窓口
警視庁 生活安全総務課 ストーカー対策室 相談受付
TEL 03-3581-4321(警視庁代表)
神奈川県警察本部、警察署の所在地:https://www.police.pref.kanagawa.jp/adrs_idx.htm
または、警察総合相談室 電話:045‐664‐9110
法テラス(弁護士)電話:0570‐078374
ストーカー被害警告書の書き方見本
ストーカーに対する警告書
神奈川県横浜市中区本牧1丁目1番1号
行政太郎 殿 平成26年7月7日
横浜市中区本牧2丁目2番2
通 知 書 本牧花子
貴殿は,今年3月ころから,毎日のように朝の出勤時間帯及び帰宅時間帯に私の自宅付近で待ち伏せをし,「高校時代から好きだった。」などと言って,私の後を追いかけてきたり,休日には自宅付近に自動車を止め,その車内から私の部屋を監視しているようにうかがえます。
そのため,私は,平日はつきまとわれ,休日は外出ができないなど,行動の自由を著しく害され,恐怖心を抱いておりますし,将来,身体に危害を加えられるのではないかと心配しております。
このような貴殿の行為は,ストーカー行為等の規制等に関する法律第3条に違反するものであり,直ちにやめるようお願いします。
もし今後も,同様な事態が続くようでしたら,警察に通報するなど,法的措置を執りたいと考えております。
コメントをお書きください